ちひろと初山滋 -永遠のコドモ-

期 間 2013年10月30日(水)~2014年1月31日(金)
場 所 展示室1~4
主 催 ちひろ美術館
協 力 初山斗作、城田三茶、藤原浄峰、至光社、光村図書出版
後 援 絵本学会、こどもの本WAVE、(公社)全国学校図書館協議会、(一社)日本国際児童図書評議会、日本児童図書出版協会、(社)日本図書館協会、杉並区教育委員会、中野区、西東京市教育委員会、練馬区、武蔵野市教育委員会
「幼い日心にうけたその感動が、その人の成長につれてふくよかにより美しく成長し、心の糧になっている」  いわさきちひろ

大正時代の日本の童画の萌芽期から活躍し、第二次世界大戦後の新たな子どもの本の動きのなかでも、後続の画家たちに多大な影響を与えた画家・初山滋。子ども時代に「コドモノクニ」の初山の絵に憧れたいわさきちひろは、戦後子どもの本の世界で活躍を始めてからも、初山を敬愛し続けました。
初山滋の没後40年を機に開催する本展では、絵雑誌や絵本、アンデルセンの童話、教科書など、共通する仕事も多かった初山とちひろの作品をともに展示します。時代を越えて輝き続ける、ふたりの画家の世界をご覧ください。

童心の世界

「私は絵と共に生き、絵の中に戯れて生きている。締切りの仕事に追われることはつらいけれども、絵を描いている私の心は、童心の世界を漫歩しているのだ」(初山滋)

童心を失うことのなかったふたりの画家が、生涯のテーマとして描き続けた子どもたちの世界を紹介します。ちひろが子どものころに憧れた、初山滋の「コドモノクニ」の原画も展示します。
初山滋 なんなん菜の花 1932年頃、いわさきちひろ 十五夜の子どもたち 1965年(絵雑誌「こどものせかい」より)

懐かしい教科書

初山滋やちひろの絵の教科書を使ったという方も多いのではないでしょうか。 初山は1957年(昭和32年)から小学校の国語の教科書の表紙絵を手がけ、その後22年間にわたって各学年の表紙を彩りました。そのなかには、ちひろが扉や目次、挿し絵を描いたものも多く、特に「白いぼうし」の挿し絵は、1971年から20年間掲載が続きました。
懐かしく、今もセンスが光る教科書の装丁や装画をご覧ください。
初山滋 教科書「小学新国語4年上」表紙(光村図書出版) 1960年代後半、いわさきちひろ 白いぼうし 教科書「小学国語5年上」(光村図書出版)より 1968年

アンデルセン童話

初山滋とちひろが共に多くの絵を描いたのがアンデルセンの童話です。「マッチ売りの少女」「赤い靴」など、同じ童話を題材にした絵も多く、なかでも『にんぎょひめ』は同じ年に絵本を出版しています。海のなかの人魚姫を描いた場面では、深い水中の世界を幻想的に表現した初山に対し、ちひろは15歳の人魚姫の恋する心の表現に重きをおいています。
初山滋 海のなかの人魚姫『にんぎょひめ』(フレーベル館)より 1967年、いわさきちひろ 王子を想う人魚姫 『にんぎょひめ』(偕成社)より 1967年
洗練されたデザイン感覚を駆使し、自分のなかの子どもを夢幻の世界で遊ばせた初山滋。子どものころのリアルな感覚を失わず、また母親としての実感を込めて子どもをやさしさで包み込むように表現したちひろ。ふたりの画家の際立つ個性にご注目ください。
初山滋(1897~1973)
東京・浅草に生まれる。小学校卒業後、模様画工房に奉公に入り、後に日本画家の井川洗厓に学ぶ。1919年に童話雑誌「おとぎの世界」の表紙を描いて注目を集め、以後絵雑誌「コドモノクニ」などの絵で、童画家として広く知られるようになる。1927年、武井武雄、岡本帰一らと日本童画家協会を結成。第二次世界大戦中、子どもの本の仕事が激減するが、この時期に木版画の制作に集中した。1946年日本童画会結成。戦後も絵本や教科書の表紙などを数多く手がけた。

ちひろと初山滋 展示関連イベント等

ドレスコード特典 赤い帽子または赤い手袋着用の方に、招待券プレゼント

  • もっとも人気の高いちひろの絵である「赤い毛糸帽の女の子」出品にちなみ、会期中、赤い帽子または赤い手袋着用でご来館のお客様に、次回ご利用いただける招待券(東京・安曇野共通)をプレゼントします。(お一人様1回限り)
  • ※ 『ゆきのひのたんじょうび』の原画は、展示室3でご覧いただけます。
  • ※ 展示室4では、ちひろの秋~冬の代表作をピエゾグラフにて展示いたします。
いわさきちひろ 赤い毛糸帽の女の子 『ゆきのひのたんじょうび』(至光社)より1972年

スライドトーク「初山滋といわさきちひろ~感性がつなぐふたりの画家~」

  • 多彩な作品を生み出した浅草育ちの粋人・初山滋の素顔や人生、いわさきちひろとの接点などを紹介します。
  • 日 程:11/9(土)
  • 時 間:14:00~15:00
  • 講 師:竹迫祐子(安曇野ちひろ美術館副館長)
  • 定 員:50名  ※要申し込み 10/9(水)より受付中
  • 参加費:無料(入館料のみ)
  • 会 場:展示室4
  • 詳しくはこちら

初山滋の貴重本をみる会

  • ケース展示では見られない貴重な希少本や私家版画本を、学芸員がめくって、解説しながらお見せします。
  • 日 程:11/23(土)
  • 時 間:17:15~18:15
  • 定 員:20名  ※定員に達しました。キャンセル待ち希望の方はお問い合わせください。
  • 参加費:500円(別途入館料要)
  • 会 場:図書室
  • 詳しくはこちら

ギャラリートーク

  • 日  程 : 11/2(土)・11/16(土)・12/7(土)・12/21(土)・1/4(土)・1/18(土)
  • 時  間 : 14:00~
  • ※参加自由・無料(入館料のみ)

松本猛ギャラリートーク

  • 日  程 : 2014年1月19日(日) 14:00~
  • 時  間 : 14:00~
  • 講  師 : 松本猛(ちひろ美術館常任顧問、絵本学会会長)
  • ※参加自由・無料(入館料のみ)



主な展示作品

出展作品数 約150点

いわさきちひろ『おはなしアンデルセン』(童心社)より
いわさきちひろ『にんぎょひめ』(偕成社)より
いわさきちひろ『ゆきのひのたんじょうび』(至光社)より
絵雑誌表紙絵 他

初山滋『もず』(至光社)より
初山滋『にんぎょひめ』(フレーベル館)より
初山滋「小学新国語」表紙絵 他


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