展示室2・多目的展示ホール

「おめでとう」1956年
「昔日は今日のうちにある。明日のうちにも生きる。」
戦中から戦後の混乱期に子どもの本の世界で活躍した、茂田井武。戦後の復興とともに創刊された児童雑誌や童話に、おびただしい数の絵を描きました。友人たちから「ボヘミアン」と呼ばれた彼の絵には、あたたかなユーモアと、純粋で無限の広がりを持つ魂が息づいています。
生誕100年を機に開催される本展では、10代のときの自画像から、最晩年に描かれた絵本『セロひきのゴーシュ』まで、茂田井の貴重な原画約160点と数々の資料を展示します。没後半世紀を超えてなお、今に生きる茂田井武の世界をご覧ください。
●茂田井 武 Motai Takeshi(1908~1956)
東京・日本橋の大きな旅館に生まれるが、23年関東大震災で崩壊。中学卒業後、太平洋画会研究所、川端画学校などで絵を学び、アテネ・フランセに通う。30年シベリア鉄道で渡欧、33年に帰国。職を転々とした後、成人雑誌の挿し絵を描く。46年日本童画会入会。戦後日本の復興期に絵本、絵雑誌の仕事で活躍。54年小学館児童出版文化賞受賞。48歳で亡くなるまで病床で絵を描き続けた。
展示室2 夢と記憶の破片



幼年時代の記憶を鮮明に描き出した折本「幼年画集」や20代の欧州放浪のころに描かれた画帳「Parisの破片」「続・白い十字架」、雑誌「新青 年」の挿絵を描いたころの画帳「退屈画帳」「無精画帳」など、至宝の画帳が一堂に集まります。
左から:画帳「Parisの破片」より 1930-35年頃
「マッチ売り」1946年
「我ハ野ノ鳥」1946年
多目的展示ホール 童心の画家
茂田井武が子どもの本で活躍した戦後の10年間の作品を、数々の資料とともに展示します。展示室の一角には、茂田井の蔵書や愛用の品々を集めたコーナーも設けます。

『セロひきのゴーシュ』(福音館書店)より 1956年
