ロゴマーク

ちひろ美術館・シンボルマークについて

佐藤 卓

1997年、安曇野ちひろ美術館のオープンと同時に、このシンボルマークが使用されることになりました。いわさきちひろさんの絵をシンボルにすることが、まずひとつの方向として考えられるわけですが、ちひろ美術館は「世界の絵本」の紹介など、ちひろさんの絵だけに留まることなく、広く世界に開かれた美術館であることから、さまざまな方向を検討しました。結果、ちひろさんの絵のなかでも特に印象的な「ひとみ」をモチーフに、抽象的そして象徴的なシンボルマークを考えることにいたしました。そして、このように中央の小さな円が、上下の形に守られるように支えられている形になりました。この小さな円は、瞳に映る子どもの姿をあらわしていて、それはちひろさんが見守る子どもの姿そのものです。子どもは瞳の中で、囲まれるのではなく、外の世界と左右で繋がっています。外の世界に遊びに行っても、いつも安心できる場所として帰ってくるところがある。まさに「ちひろ美術館」はそのようなところなのではないだろうかと思うのです。

グラフィックデザイナー 佐藤 卓 (Taku Satoh)

1979年東京藝術大学デザイン科卒業、1981年同大学院修了、株式会社電通を経て、1984年佐藤卓デザイン事務所設立。「ロッテ キシリトールガム」「明治おいしい牛乳」「エスビー食品 SPICE&HERB」などの商品デザイン及びブランディング、「クリンスイ」のグランドデザイン、金沢21世紀美術館や国立科学博物館などのシンボルマークを手がけるほか、NHK教育テレビ「にほんごであそぼ」の企画メンバー及びアートディレクター、21_21 DESIGN SIGHTのディレクターも務めるなど、多岐にわたって活動。

佐藤卓デザイン事務所