一昨年の9.11同時多発テロ以降、 「対テロ戦争」という「新しい戦争」が拡大していると、 このHPでお知らせしたのは、昨年の5月のことでした。 今、アメリカは、対イラク戦争の準備を着々と進めています。 1月からイラク周辺に本格的に派遣された軍隊は、 3月には米軍20万人、英軍約4万人になろうといわれています。 「なぜ、イラクなの?」 「子どもたちに希望を」 「1人殺すことは殺人、10万人殺すことは外交政策」 「アメリカよ、おまえが査察を受けよ」 ベビーカーを押すお母さん、若者、年配の人たち、ミュージッシャン・…。 思い思いのプラカードを持った人々が、 1月18日、日比谷公園(東京)に7000人集まりました。 世界のピース・アクション(平和行動)に呼応しての集会です。 「イラク攻撃反対」の声は、米国やカナダ、欧州、中東、中南米、 アジア諸国など、世界30カ国以上に広がりました。 国連のイラク査察結果報告を受けた 2月14日の国連安全保障理事会。 フランスのドビルバン外相が、 「査察こそ、効果的かつ平和的にイラクの武装解除を可能にする」 「現時点では、武力行使は正当化されない」と演説すると、 拍手禁止の会議場に各国外交官の拍手がわきあがり、 しばらくは鳴り止まなかったといいます。 直後の2月15日、 1000万人もの人々の、 「イラク攻撃はやめて!」との声が、地球をおおいます。 ロンドンの国会議事堂前に100万人、 ローマ300万人、マドリッド200万人、ベルリン50万人・… 史上空前の巨大なデモが、 対イラク攻撃を急ぐ、アメリカ・ブッシュ政権を包囲します。 おひざ元の米国でも、 ニューヨーク・マンハッタン38万人、 サンフランシスコ25万人、ロサンゼルス10万人以上が集まり、 反戦の波は全米約150都市におよび、 ベトナム戦争当時を上回る、史上最大の規模に。 16日にはシドニーでも20万人のデモが行われ、 反戦デモは、地球上の78カ国・地域(14日〜16日)に広がりました。 欧州連合(EU)で、 イラク攻撃を急ぐ米英に最初に反対の声をあげたのは、 ドイツのシュレーダー首相でした。 背景には、ドイツ国民の圧倒的な戦争反対の声がありました。 フランスのシラク大統領も 「戦争回避のためのあらゆる手段を尽すべきだ」と発言、 ベルギーも同調しています。 欧州諸国では、 「イラク問題解決は戦争ではなく平和的手段で」の声が 80%以上といわれています。 二度の大戦で戦場となった体験が、世論を形成しているのでしょう。 攻撃を支持する英国のストロー外相すら、 ロンドン100万人の反戦の声に、 「イラク攻撃は難しくなった」と告白せざるをえなくなっています。 2月17日に開かれた欧州連合の緊急首脳会議は、 米国を支持する英国やスペインなど5カ国と、 武力行使に反対する仏、独、ベルギーらとの対立を乗り越え、 全会一致で、「イラク問題の平和的解決を望む」との宣言を採択しました。 「最後の手段としての武力行使」容認では譲歩しつつも。 2月18日と19日、 イラクの大量破壊兵器問題をめぐる 国連安全保障理事会の公開会合が開かれました。 発言したのは、安保理理事国以外の62カ国・組織。 圧倒的多数の約50カ国・組織が 査察の強化・継続を要望しました。(南アとマレーシアの発言内容) 米英両国の立場に同調した国は約10カ国。 両国が準備中の安保理新決議案支持の意向を明確に表明したのは 日本とオーストラリアの二国だけでした。(日本の発言内容) 日本政府が、武力攻撃を急ぐ米国支持を表明するなか、 日本の人々は、どう考えているのでしょうか。 2月25日付け朝日新聞の記事によると、 同社が23,24の両日に行った世論調査では、 米国によるイラクへの軍事行動については 78%が反対で、賛成は17%でした。 米国が武力行使に踏み切った場合、 日本は「支持すべきだ」は37%、「支持すべきではない」が52%でした。 ベトナム戦争を終結に導いたのは、世界中に広がった反戦運動。 でも、戦争が始まる前に、 反戦デモが世界中をおおいつくしたことは、今回が初めてです。 ロンドンの集会を呼びかけたのは、 9.11事件直後から活動を始めた「戦争を止めよう連合」。 「準備2ヶ月100万人動員」との見出しの2月25日付け朝日新聞は、 「国内400の地域グループ、欧州、米国の反戦グループと連絡をとり、 一日1000通の電子メールをやりとりして運動を広げた」 「世論が、国際政治の無視しえない要因として登場した出来事として、 今回のデモは記憶されるだろう」と報道しています。 もし、私たちが、 「イラク攻撃はやめて」 「ドイツのように、(武力行使に)参加も資金援助もしないで」 との声をもっと広げられたら、 ドイツやフランスのように、政府を動かすことができたなら、 国連の場でも、米国の「査察打ち切り・武力攻撃」に 大きな歯止めをかけることができるのではないでしょうか。 残念ながら、今の日本政府は、国連の場で、 私たちの願いとはうらはらに、 米国支持を広める努力をしています。 今こそ、日本の世論が重要な役割を果すときです。 「イラクの子どもたちを戦火にさらさないで」 「武力攻撃ではなく、国際法と国連憲章にそった平和的解決を」と願う方 ぜひ、いっしょに「平和のページ」で声をあげ、 今の私たちにやれることを、教えてください。 そして、地球上から戦争をなくすために、 できることから、小さな一歩を踏み出して見ませんか。 |
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2003年3月1日 ちひろ美術館 |