絵雑誌「こどものせかい」11月号表紙絵として描かれた作品です。「十一月になるとある日突然、目がさめるように庭が明るくなる。銀杏の葉が真黄いろに なっていっせいに庭に散り敷くからである。それは雪の日の朝の感動に似た、秋の日のひとときの思いがけないよろこびである。」と、ちひろはある文章のなか に書いたことがありました。この絵では銀杏のほかに、紅葉や野葡萄、樫などのバリエーションに富んだ木の葉が、少女の周囲を埋め尽くすように構成されてい ます。色や形の違う木の葉一枚一枚を手にとってながめ、その葉に想いを寄せたちひろの姿が見えてくるような気がします。