「母親像を描くときも、やさしくない母親は描けないんです。母性そのものみたいな感じで、子どもの横につけるときにはそれをつけないわけにはいかない。」 とちひろは語っています。ちひろの絵には多くの母子像があるように感じられますが、実際に母親の姿を描いた作品は数えるほどしかありません。その姿もとき に後ろ姿やシルエット、手だけだったりするものが多いのですが、あかちゃんや子どもだけが描かれた作品にも、その子を見守る母親の存在が感じられます。慈 愛に包まれたあかちゃんの絵からは、最も弱いもの、無垢なものを守らなければならないという、ちひろの思いが伝わってきます。