この絵のなかでは、少女の横顔とガーベラに焦点が当てられています。その他の部分は、細かな描写を省略して、わずかな鉛筆線だけで輪郭を示し、淡い色調 で、紙の地の白い部分を活かして描かれています。ガーベラの鮮やかな赤と少女の瞳が重なり合い、少女の胸の内にある清新な想いが伝わってきます。そして、 少し大人びた横顔の表情は、彼女が幼い時期を脱して、さまざまなことを細やかに感受する心を育んでいることを示しています。 自作の詩のなかで「子どもははじめて知るこの世のふしぎにいつもそのまぁるいひとみを輝かす」と記したちひろ。子どもたちのやわらかな心を花に託して描い ています。