1971年に、ちひろが塩尻市児童館(当時)へ寄贈し、昨年、塩尻市で発見された作品です。ちひろは、1970年、集中的にパステル画を描きました。顔料を固めた画材・パステルを線描に用い、大きな腕のストロークで描いています。この描法は、後の水彩画の大胆な筆勢を生み出すきっかけとなりました。この作品では、頬や耳、口元を桃色に染め、首を少し傾げた少女のいきいきとした表情が、パステルにかける力や、線の勢いを巧みに変えながらわずかな線描で、豊かに描かれています。