首を傾げる少女の目線の先には、枯れ葉に隠れて、ひよこの足と尻尾が見えます。左上にも、小犬の尻尾がちらり。同名の童謡に歌われたかくれんぼの世界を、 画家は、枯れ葉が秋風に舞う情景のなかに描きました。横方向に入った鉛筆線は、秋風が軽やかに吹く様子を感じさせます。花と枯れ葉が織り成す秋の色は暖色 系で落ち着いていますが、そこにアクセントを加えているのが少女の服装です。ちひろは花嫁修業で洋裁を学び、疎開先では注文を受けるほどの腕前でした。少 女が身に着けている真っ赤な長靴とリボン、紫のドットがかわいらしいワンピースやブローチには、そんなちひろのファッションセンスを垣間見ることができます。