桔梗や秋桜、彼岸花……、秋の花々と子どもを描いたこの絵は、絵雑誌「キンダーブック」に掲載された作品です。1950年代から1960年代半ばのちひろの主な仕事は絵雑誌でした。ちひろは幼少期に、大正時代を代表する子どものための絵雑誌「コドモノクニ」のモダンな世界にあこがれたといいます。戦後、自らも画家になり、日本童画会に加盟したちひろは、「コドモノクニ」の画家だった武井武雄、初山滋に会った日のことを「ああこの先生方の絵で私は大きくなったのだ。私の心のなかには、幼い日見た絵本の絵がまだ生きつづけている」と語っています。