「生誕100年 夢と記憶の画家 茂田井武展」オープン!

「生誕100年 夢と記憶の画家 茂田井武展」が、ついにオープン。
ちひろ美術館では、1999年に最初の茂田井武展を開催して以来、
4回目の取り組みとなる今回。
10代のころの自画像から亡くなる2週間前に描かれた作品まで
およそ160点の作品と、初公開の資料の数々をみることのできる
過去最大規模の展覧会となりました。

見所のひとつは、貴重な画帳類。
青春時代の欧州放浪の頃に描かれた
「ton paris」「続・白い十字架」「Parisの破片」、
探偵怪奇小説の絵を描いていた頃の「退屈画帳」「無精画帳」、
幼い頃の記憶を鮮やかに描いた「幼年画集」などが一堂に集まりました。
注文のためではなく、描きたくて、繰り返し描いた印象の数々――
彼自身の私的な記憶を描いているのに、
切ないほど懐かしい思いにかられるのが、何度見ても不思議です。

もうひとつの見所は、蔵書や壁に画鋲でとめていた絵、机などの遺品が、
ご家族のもとで大切に保管されていたことから実現した、
練馬区中村町にあった画室の復元。
壁の落ちかけた三畳の質素な部屋から生まれたたくさんの絵が、
どれだけ明るい夢を子どもたちに届けたことでしょう。
絵本や子どもの雑誌に発表された水彩画や油彩画のほか、
童話集や新聞のための小さなカットも展示しています。
どうぞ、引き出しのなかまで、お見逃しなく。

生誕100年を機に、出版企画も続々と動いています。
新刊の画集『茂田井武美術館 記憶ノカケラ』(広松由希子編 講談社)、
幻の絵本の復刊『パリーノコドモ』(トムズボックス)は、すでに発売中。
『ドリトル先生アフリカへいく』(ヒュー・ロフティング原作 南條竹則文 集英社)、
『ねずみ花火』(柴野民三文 ビリケン出版)はこれから刊行予定です。
月刊「MOE」11月号にも、充実の特集が掲載されています。
講演会なども都内各所で開催されますので、
この秋、茂田井武ファンの方々は忙しくなりそうですね!(F.U.)

*茂田井武関連の情報は広松由希子さんのHP「茂田井武びじゅつかん」
http://poche.with.mepage.jp/motai/top.htmlでも詳しく紹介されています。

紫式部

紫式部

ゆかしい名前の紫式部。
今年はちひろの庭で大きく育ちました。
その名の通りの可愛い紫の実が、日に日に色濃くなり、
やや虫食いの緑の葉に美しく映えています。