松川村・安曇野ちひろ公園
トットちゃん広場オープン記念展 「みんな、いっしょだよ。」

会 期 2016年7月15日(金)~9月27日(火)
場 所 展示室1・2

トットちゃんとちひろ

黒柳徹子が自分の通った小学校について最初に書いたのは、1961年雑誌「中央公論」に掲載された「私の学校」という短いエッセーでした。それを読んだ講談社の編集者がぜひ本に、と勧めたものの、そのときは実現しませんでした。十数年後、1974年の夏、黒柳はいわさきちひろの訃報を新聞で知り、一度も会ったことがないのに、「子どもの味方がいなくなってしまったような」気持で涙します。そして、遺族に手紙を書き、交流がはじまりました。そのなかで、ちひろの遺した子どもを描いた数々の作品を目にして、再度書く決意をします。テレビなどの仕事の後、毎月ちひろ美術館に通い、ちひろのひとり息子と共に絵を選びながら、月刊誌「若い女性」に1979年から2年間連載されたのが「窓ぎわのトットちゃん」でした。その後1981年に単行本として出版されると幅広い読者の支持を得、今日まで多くの人に読み継がれています。
「若い女性」(講談社)1979年2月号より

トットちゃんの新しい学校

この本の魅力は、なにごとにも興味をもって勇敢に行動する、心やさしいトットちゃん、そして、彼女が実際に通った小学校トモエ学園の、子どもを尊重したユニークな教育や個性的な仲間たちにあります。トットちゃんは1年生のとき、授業中に机のふたを何度も開け閉めしたり、窓のそばに立ってチンドン屋さんを呼んだりつばめに話しかけたりして、最初の学校を退学になります。しかし、トモエ学園という新しい学校に通い、いつも「君は、本当は、いい子なんだよ!」といい続けてくれる小林宗作校長先生と出会い、日々仲間とともに電車の教室で勉強したり遊んだりして、成長していきます。
窓辺の小鳥と少女 1971年

みんないっしょだよ

小林先生は、いつも生徒に「みんな、いっしょだよ。いっしょに、やるんだよ。」と語っていました。トモエ学園には障害のある子どもも、そうでない子もいましたが、「助けてあげなさい」とは一度も言わなかったといいます。どの子も等しく、大切な存在だと伝えたかったのでしょう。黒柳は、この教えを胸に、「世界の子どもたちといっしょに」と思いながら、ユニセフ親善大使の仕事を続けてきたといいます。近年、インクルーシブな社会や教育が提唱されていますが、小林先生は70年以上も前から「みんないっしょだよ」を実践していたのでした。
ランドセルをしょって並んで歩く1年生 1966年

それぞれの「トットちゃん」

「トットちゃん」の映画化、テレビ化、アニメ化、ミュージカル化、など全ての申し出を黒柳が断ったのは、読者の想像を大切にしたい、ちひろの絵以上の映像をつくるのは不可能だという想いからでした。ちひろの絵は「トットちゃん」のための描き下ろしではありませんが、ひとつひとつの作品に、「子どもそのもの」が描かれており、それが、本のなかの子どもたちとも呼応しています。今回の展示では、そのようなちひろの絵のなかから、みなさんに、「わたしのトットちゃん」を選んでいただく投票も行います。その結果やエピソードは、今秋の安曇野での展示「わたしのトットちゃん ピエゾグラフ展」に反映する予定です。
なべをかかえる少年と少女 1971年
猫とランドセルをしょった子ども 1969年

展示品数 約90点

関連イベント

ギャラリートーク

展示室で作品を見ながら、担当学芸員が展示のみどころなどをお話しします。

  • 日  程:7/23(土)・8/13(土)・8/27(土)・9/10(土)・9/24(土)
  • 時  間:14:00~14:30
  • 申  込:参加自由(事前申込不要)
  • 料  金:無料(入館料別)

関連企画

「わたしのトットちゃん」大募集!

これぞ「わたしのトットちゃん」という作品を1点選び、想いをお寄せください。ご応募いただいた作品のなかから、この秋「わたしのトットちゃん ピエゾグラフ展」(2016年10月1日~11月30日 安曇野ちひろ美術館)を開催します。
※応募者のうち、抽選で100名様に、ちひろ美術館ペア招待券(安曇野・東京共通)をプレゼント!

安曇野ちひろ美術館内にある応募用紙にご記入いただくか、「わたしのトットちゃん」応募ページよりご応募ください。

  • 応募締め切り:2016年9月27日(火)
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