ちひろ美術館コレクション
びっくり! 絵本動物園

期 間 2014年7月25日(金)~9月16日(火)
場 所 展示室3,4
ライオンやゾウ、鳥から架空の生き物であるかっぱや人魚まで、絵本にはさまざまな動物が登場します。本展では、動物に焦点を当て、「ほ乳類」、「鳥類」、「空想上の生き物」、「は虫類」の4つのテーマから作品を紹介します。

ほ乳類 ‐シカ・キツネ‐

子どもをミルクで育てるほ乳類は、人間を含み約4700種存在しています。
シカは、雄のみが枝分かれした立派な角を持つ動物です。ミルコ・ハナークは、水彩絵の具のにじみやぼかしを駆使し、若い牡鹿の逞しく、しなやかな肢体を表しました。釣りや狩猟を好み、多くの時間を自然のなかで過ごしたハナークは、豊かな経験と記憶をもとに、生命力あふれる牡鹿が見せた一瞬の表情をとらえ、描き出しています。
キツネは、人里近くに住む動物です。エフゲーニー・ラチョフの『てぶくろ』は、雪降る森のなか、おじいさんが落した手袋に次々と動物が入り込むウクライナの民話です。「民話が動物を通して人間の性格を表しているところに興味があります」と語るラチョフは、キツネの姿態を写実的に描く一方で、民族衣装を着せて表しました。民話のなかでキツネが象徴する裕福な娘の姿を、視覚的にユーモラスに表現しています。

ミルコ・ハナーク(チェコ) 鹿 1969年 エフゲーニー・ラチョフ(ロシア) 『てぶくろ』(福音館書店)より 1950年

鳥類 ‐ニワトリ・カケス‐

翼を持ち、飛ぶことができる鳥類は、山、海、街から北極や南極に至るまで、広範囲に生息する動物です。
ニワトリは、人間の生活に密着した動物です。祖父母が飼うニワトリに、幼いころから親しんでいたエリック・カールは、雄鶏を自ら彩色した薄紙を切り、画面に貼りあわせて表しました。クレヨンの太い線、筆のかすれた線……、薄紙一枚一枚の模様が奏でるリズムにより、色彩美しい雄鶏の姿がつくられています。
村上康成の『ようこそ森へ』に登場するカケスは、森林に暮らす鳥です。画家は、白い頭に黒い斑点、左右の青い羽毛といったカケスの特徴をとらえ、単純化して描いています。上空から地上を見下ろす構図を用い、カケスの視点で人間を観察する楽しさもこの絵本ならではの魅力です。

エリック・カール(アメリカ) おんどり 1985年 村上康成(日本) 『ようこそ森へ』(徳間書店)より 1988年

空想上の生き物 ‐かっぱ‐

絵本には、架空の生き物も登場します。
かっぱは、日本に古くから伝わる水中の妖怪です。『かっぱかぞえうた』は、瀬川康男が「草の下の人達」と呼んで愛したかっぱが登場する物語です。「かっぱと随分ながい間、つきあいつづけてきた。特に東京を去って、山ぐらしに入ってからは、身辺いたるところに、かっぱの存在を感じた。」と語る画家は、本来恐れられる存在でもあるかっぱに、生きる喜びそのものを見出し、野の草花に子どものように戯れる、愛嬌のある姿に描き出しました。
画家たちの描いた動物をとおして、その造形の美しさや、多様な習性、人間社会との深い関わりを見ることができます。身近な動物から、不思議な動物まで個性豊かな動物が集まる絵本動物園へどうぞお越しください。

瀬川康男(日本) 『かっぱかぞえうた』(福音館書店)より 1994年

関連イベント

ギャラリートーク

  • 日  時 : 7/26(土)・8/9(土)・8/23(土)・9/13(土)
  • 時  間 : 14:30~15:00
  • 申  込 : 参加自由(事前申込不要)
  • 料  金 : 無料(入館料別)



‐須坂市動物園からやってきた!‐動物のこと教えて!飼育員さん

  • 須坂市動物園の飼育員さんが、動物園・動物・飼育員というお仕事をスライドを通して紹介します。
  • 日  時 : 7/27(日)
  • 時  間 : 14:00~15:00
  • 定  員 : 40名程
  • 申  込 : 参加自由(事前申込不要)
  • 料  金 : 無料(入館料別)

前のページへ