ちひろの子ども歳時記

期 間 2013年5月10日(金)~2013年7月9日(日)
場 所 展示室1、2
古来より、日本人は四季折々の美しさを日々の暮らしに取り入れてきました。子どもたちの毎日も、季節の移ろいのなかで、新しい発見や驚きに満ちています。お気に入りの傘と長靴で、友だちとにぎやかに歩いた雨の日、さわやかな5月の風のもと、元気いっぱい鬼ごっこやすもうに興じた一日……。本展では、ちひろが描いた四季の自然のなかで遊ぶ子どもたち、今では見る機会の少なくなりつつある伝統行事の風景の作品を紹介します。

ちひろは絵本の作品も、季節の感覚を大切に描きました。『あかちゃんのくるひ』では、初めてお姉さんになる女の子の不安やうれしさを初夏のゆれる若葉やまぶしい木漏れ日で表現し、社会科の副読本『しょうがくしゃかい1 たろうとはなこ』では、小学1年生の主人公の1年の暮らしを追いながら、友だち、家族、近所の人たちに囲まれ、成長する姿を描いています。

あめ 1960年頃
カレンダーや月刊誌の1月号にちひろは、伝統的な日本の正月を描きました。なかでも、晴れ着の少女を、ちひろは好んで描きました。華やかな着物に身を包み、頬をピンクに染め、こちらを見つめる少女からは、新年の晴れがましい気持ちが伝わります。
晴れ着を着たふたりの少女
『おにたのぼうし』は、節分の夜の物語です。大きな瞳と褐色の肌の鬼の子おにたは、角かくしの帽子を目深にかぶり、雪の降る闇のなかに立っています。ちひろは、紫と黒がにじみあう闇に、少し気弱だけれど勇気をだして少女を訪ねたやさしいおにたの心情を投影しました。
戸口に立つおにた
「どんどん経済が成長してきたその代償に、人間は心の豊かさをだんだん失ってしまうんじゃないかと思います。(中略)私は私の絵本のなかで、いまの日本から失われたいろいろなやさしさや美しさを描こうと思っています」とちひろは語っています。ちひろは、普段の暮らしのなかで、自然の美しさや、人々のやさしさに包まれ、いきいきと輝く子どもたちを、歳時記を楽しむかのように、描きました。ちひろが作品を通して、伝えたいと願った心の豊かさが、そこに描かれています。

展示品数 約70点

関連イベント

ギャラリートーク

  • 日  程 : 5/11(土)、5/25(土)、6/8(土)、6/22(土)
  • 時  間 : 14:00~14:30
  • 場  所 : 展示室1
  • 申  込 : 参加自由(事前申し込み不要)
  • 料  金 : 無料(入館料別)

わらべうた遊び

  • なつかしいわらべうたを一緒に楽しみましょう。
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  • 日  程 : 6/30(日)
  • 時  間 : ① 11:00~11:30 ② 13:00~13:30
  • 場  所 : 中庭 (雨天時は絵本の部屋)
  • 定  員 : 各回20名程度
  • 申  込 : 参加自由(事前申し込み不要)
  • 料  金 : 無料(入館料別)
  • 参加者対象 : 子どもから大人までどなたでも。親子でのご参加も大歓迎です。
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