ちひろと黒柳徹子 『窓ぎわのトットちゃん』ピエゾグラフ展

期 間 2011年3月1日(火)~5月10日(火)
場 所 多目的展示ギャラリー
760万部を超えるベストセラーとなった『窓ぎわのトットちゃん』は、単行本として発行される前に、講談社の月刊誌「若い女性」(1979年2月~1980年12月)で連載されていました。そのなかには、単行本では未掲載となった作品が約50点あります。

連載第11回「一番わるい洋服」では、有刺鉄線の張り巡らされた垣根の下を、洋服やパンツを引っ掛けながらも、ジグザグに潜っていく、トットちゃんの最も好きな遊びが登場します。この話には、生垣の間から向こう側を覗こうとする女の子が描かれた作品「垣根越しにのぞく子ども」が添えられました。少女が着ている丈の短いワンピースとパンツは、話のなかに登場するトットちゃんの服「メリンス風の布地のワンピース」と「木綿のレースなんかがついているゴム入りの白いパンツ」と重なり、文章と絵の強い結びつきが印象に残ります。

連載の20数年前から、トモエ学園のことを書きたいと思っていた黒柳は、ちひろの作品が7000点(1979年当時)近く残されていることを知り、『窓ぎわのトットちゃん』の執筆を決意したと語っています。当時は、毎月、仕事を終えてから美術館を訪れ、ちひろの一人息子・松本猛氏とともに、ちひろの遺作のなかから、自ら作品を選んでいました。

本展では、ちひろ美術館・東京での、「ちひろと黒柳徹子『窓ぎわのトットちゃん』展」の開催に合わせ、「若い女性」で掲載された約70点の作品から約20点を選び、話の内容を添えて、ピエゾグラフ作品にて展示します。『窓ぎわのトットちゃん』の原型ともいえる、ちひろと黒柳徹子、二人の感性が響きあう世界をお楽しみ下さい。
こげ茶色の帽子の少女 1970年代前半

『窓ぎわのトットちゃん』ピエゾグラフ展に寄せて
黒柳徹子(女優/ユニセフ親善大使/ちひろ美術館・東京館長/安曇野ちひろ美術館名誉館長)

信州・安曇野は、『窓ぎわのトットちゃん』に出てくる丸山先生の出身地です。ですから私はずいぶん前から「安曇野」という地名を知っておりました。もう先生はお亡くなりになりましたが、1997年に安曇野ちひろ美術館が建てられたときには、なんて偶然、とうれしく思ったものでした。そして今年、『窓ぎわのトットちゃん』出版30周年を記念して、東京と同時開催で、安曇野ちひろ美術館でも、トットちゃんの世界を紹介するピエゾグラフ展を開催することになりました。
ぜひ、たくさんのみなさんに、安曇野の美しい自然とともに、ちひろさんのいきいきとした絵と、トットちゃんの世界を楽しんでいただきたいと思います。そして、展示をご覧になったみなさんの心に、ぽっと明るく、やさしい灯がともるような、そんなひとときを過ごしていただけたら……と願っています。

展示品数 19点

関連イベント

私と『窓ぎわのトットちゃん』メッセージ大募集 
「トットちゃんへの手紙」

本展覧会にちなみ、来館者の皆さまから『窓ぎわのトットちゃん』にまつわる思い出やエピソードを大募集します。手紙は、会期中、多目的ギャラリー前に設置するメッセージツリーへ。後日、トットちゃん(黒柳名誉館長)へ届けます。参加者の方に、抽選でプレゼントを差し上げます。

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